中国は本当に急激に変わっています。 ついに天津市の郊外に店員がローラースケートで走りまわるくらいの巨大海鮮料理屋が開店しました。 噂には聞いていましたが、現地訪問の機会がありましたのでご紹介。
場所は天津市郊外の東麗開発区。 天津空港の近くです。 北京からだと天津高速の空港出口から10分ほどのところ。
開店したのは、9月の末。 噂では家具屋とスーパーマーケットを併設する予定であったのが、やはり集客を考えて、海鮮料理屋に変更したとか。 駐車場もかなり確保してあり、北京から海鮮料理を目当てに天津を訪れる客を意識しています。 北京で急速に増加しつつある個人所有の車は、平日は通勤に、休日は郊外へドライブにと活躍しており、高速道路で1.5‐2時間で到着する天津への「海鮮旅行」はかなり人気のコースです。 なんと言っても北京市内で食べるよりも3‐5割も安いので、安くておいしいものに目の無い北京の人々にとって、「食は天津にあり」です。
十数人のお姉さんに「歓迎光臨!!」と迎えられて、店に入ると左手に広がる水槽と、ショーケース。 どこが基準なのかはわかりませんが、基本的に「海鮮」は生きているものしか食べない中国人にとって、「海鮮料理屋=水槽の群れ」というのは、ごく当たり前の光景ではありますが、それを見なれた私にとっても感動すべき広さと水槽の数、その中の海老、カニ、魚の多さに圧倒されます。
一番手前の赤いかたまりは、イセエビの水槽です。 海南島辺りで取れるものや、オーストラリアなどから輸入されるものまでいろいろですが、最初に刺身で食べて、その後、塩揚げにしたり、雑炊にしたりと接客用には、必需品となった感のあるイセエビです。 いまや「中国人はナマ物を食べない」などと言うのは大嘘です。
お客さんは、入口右の席予約係の所で、人数分の席を予約したり、個室を頼んだりした後に、ICカードを渡されて、それを使って、「この海老を、刺身から雑炊、こっちのカニはニンニク味で炒めて…」などと店員に要求して行きます。 もちろん魚や海老カニは、「これ!」といって指定するわけです。 あ、もちろんこれらすべて予約も何もコンピュータでの対応です、あしからず。
水槽に入りきらないのか、「これは死んでいて良い」と分類されるのかは、私には理解しかねますが、まあよくこれほど と言うくらいの種類の魚介類が並んでいます。 上の写真の左端は、「大衆分野」 真中は「高級魚但し死んでいて可分野」です。 中国に来てからアンコウなんか初めて見ました。 「アンキモ」はできるかと聞いたら、「ニンニクと一緒に炒めてどうだ!」と逆提案を受けましたので、却下させていただきました。 右端は、馬糞ウニです。 もちろん生きていてナマで行けます。 一個32元(500円位)でした。 大連からの空輸品です。
注文が終わると、2階の予約した席につき、料理の到着を待つわけです。Aブロックから始まって、Eブロック、個室までで、満席になると千数百人は可能との話でした。 まるっきりスーパーマーケットの中で、「お酒売り場はどこかな? なんて言うのと同じ調子で天井からぶら下がっている案内表示にしたがって自分の席へとたどり着きます。
途中に酒、飲料のカウンターがありました。 よく見てください、彼女達はローラースケートを履いているのです。 このスーパーのカゴみたいなカートに酒やビールや飲物を入れて遠く果てにある目的の席まで運んでゆくのです。 お客は皆せっかちですから、席に座って、料理は来ないは、飲物は来ないでは、あっという間に客足が落ち、つぶれる日が来るまでそう遠くはありません。
したがって、とにかく客に「目新しくて、スピードを出せる」ローラースケートの採用となったとのことです。 ちなみに入社試験に「ローラースケート」と言うのがあって、これによって給料が違うのは言うまでもありません。 昼食時と夕食時の間の時間などは、彼らはローラースケートの練習をしていたりするそうです。 上級者になると、料理を運んでいくようになり、飲料係よりも、更に給料が上がるそうです。 給料の実額については、笑って教えてくれませんでしたが。

さて、気になるお値段のほうは、6人でイセエビ、カニ、貝、魚、その他の炒め物、主食類など合計10品とビール10本、飲物などで、あっとびっくりの780元でした。 昼間でしたので、白酒には届かなかったのですが、白酒もそんなには高くはありませんでした。
多少料理が出てくるのが遅いのが難点ですが、まあにぎやかな中国人の友達と一緒に行けば、あっと言う間に時間はたつことでしょう。